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           メール・マガジン

      「FNサービス 問題解決おたすけマン」

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    ★第114号       ’01−11−09★

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     催眠術     

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●主演は確かチャールズ・ブロンソン、

 

<テレフォン>というアクション映画がありました。 冷戦時代の国家

テロが主題。 普通の生活を送っている、と見えていた市民が、1本の

電話を受け取るやテロリストに変貌し、冷然、自爆攻撃を実行する、、

 

これを思い出したのは、もちろん、アメリカ同時多発テロ事件からです。

乗客を乗せたまま自爆する冷酷さ、あれはどう見ても普通じゃない。

 

自爆は一種の自殺ですが、その観点からも普通ではない。 思い立って

から実行まで、そう長い時間をかけないのが<普通>の自殺。

 

加入後1年以内の自殺に生命保険金が支払われないのは、自殺して金を

取ろうという魂胆で加入しても、普通、その意志を1年も維持すること

は出来ないものだから、だそうです。 とすると、あの犯人たち、

 

大型ジェット機を操縦する技術の習得などに要した数年間、成功即ち死、

と承知で黙々準備に励み、ついには目的を果たしたわけで、やはり普通

じゃありません。 それも二人や三人ではない、、、 となると、

 

いかに選ばれた男たちではあったにせよ、<その気>を維持するための

仕掛けが何かあったのではないか、、 まさか、催眠術? と。

 

 

ロバート・ケネディ暗殺犯サーハン・サーハンは、そんな謎の実例です。

殺害現場でピストルを手にして捕らえられたのに、その時の自分の行動

を全く記憶していないという。 それなのに

 

検屍結果では、ケネディの後頭部に致命傷を与えた銃弾は、銃口密接で

発射されたものだそうです。 どうしてそんなに近寄れたのだろう?

 

サーハンの記憶は<その部分>だけ欠落しているものの、<前><後>

は明確で、何度ポリグラフにかけてもウソとは出ないという。 天才的

ウソつきか、訓練を受けたプロか、それとも本当に<知らない>のか?

 

一つの想定は<催眠暗示>。 あらかじめ催眠状態で指示を与えられて

おり、シグナルを受け取って意識なく指示通りの行動に移り、<犯人>

を演じたのだろう、と。 つまり、

 

彼自身も知らぬ間に<捕まって刑に服する>役を受け持たされ、その間

に、目的を達した真の暗殺実行犯は首尾良く逃げおおせた、という見方。

 

平和ボケの国ではただのオハナシでも、何でもありのアチラでなら十分

ありそう、、 じゃありませんか?

 

*   *

 

そのドキュメンタリーで、高名な教授が実験を見せました。 催眠状態

の被験者に、「私がメガネに手をやるのが<指示>です。 それを見る

と、あなたはネクタイをはずしたくなる。 そして、私に言われたこと

は一切忘れてしまいます。 では目を覚ましましょう、一、二、三!」

 

「気分はどう?」 「ええ、スッキリ」 「なるほど、、」 で教授が

何気なくメガネに手をやる。 と、被験者はたちまちネクタイを緩めに

かかる。 「どうかしました?」 「この部屋、なんだか暑くて、、」

 

そこで被験者に催眠暗示を施した場面のビデオを見せ、「この時のこと、

覚えてる?」  被験者、呆然とした表情で「いいえ、全然、、、」。

 

こういうのを観れば、「ふーん、そういうもんかねえ?」など疑わしく

思うのが普通かも知れませんが、私はかなり信じます。 何せその道の

専門家に手ほどきを受けた経験があるので。 

 

*   *   *

 

未だサーモスタット屋一所懸命の当時。 それは、下手すればどこかで

火事が起きるかも知れない、そこまで行かずとも火傷くらいは、という

重い責任を負った仕事です。 私はいつもピリピリでした。

 

求められるのは常に<100%OK>。 人間業では困難、と知りつつ

も、社員の採用から教育、日常の情報交換、もちろん事業責任者として、

また、設計者、生産技術者としての目配りや指導、、 思い付く限りの

ことをしていたけれども、

 

それはいわば自己満足。 業務の遂行は社員頼みですから、話が本当に

通じたか、その通りに出来ているか、と心配は尽きませんでした。

 

そのため私の話はクドクなり、煙たがられる。 もちろんあからさまに

逆らいはしないが、彼らが気分よく了解したのでなければ、その実行の

<質>は怪しいものになるだろう、、

 

キリの無い話ですが、要は私が彼らに及ぼす<影響力>の問題。 同じ

人間でしかない私が、<思い通り>に人を動かしたいという不逞な願い。

 

出来れば何も喋らずに相手を<そのもの>にしてしまいたい、、、

 

*   *   *   *

 

で、108号にも書きましたが、その思いを東京商工会議所経営学院の

S先生にぶつけてみたら、さすが練達の士、答えは間接話法でした。

 

「関西の新興宗教の教祖様ですが、誰でも迎え入れるのでなく、信者を

選ぶのです。 私の力では、どなたでも、とは行かない。 戦前の教育

を受けた方になら少しはお役に立てるが、戦後教育で育った方はオツム

の構造が、どうも、、 とね」  つまり、

 

相当に霊力ある人ですらこれだ、まして普通人のお前が<思い通り>に

なんてバカ言いなさんな、の意。 そりゃそうでしょうが、だから不良

品が出来たり混入したりも仕方ない、と顧客が許すわけも無い。 さて、

どうしたものか、、 と考えていたら、

 

たまたま来たのが「催眠術2日コース」のDM。 講師は何冊か著書が

あり、TVにも顔を出す○○研究所K所長。 うん、これは試すべきだ、、

 

と思えば<する>タイプの私、迷わず申し込みました。

 

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●そしてともかくもの

 

成果として、いくつかのことが判明したのです。 その一、私が<問題

産出型>であること。 1日目の終わり際、K所長は何故かお腹立ちで、

「あなただけ残って下さい」。 え?!

 

機嫌を損ねた人と対面する羽目に陥っただけでもウロタエルものですが、

こちらに無い不可解な力を備えた相手、となればさすがに気味悪い。

 

それが「このレクチャーをぶち壊す気か?」と来た。 「トンデモナイ。

私の何が?」と訊くと、「質問ばかりして私を困らせたではないか」と。

 

分からないことがあって、分かりたいから訊いた、、 だけだったのに。

 

 

妨害目的の回し者、とでも誤解されたか?  「では、どのように?」

いかん、また質問してしまった!

 

「カエルもワニも、仰向けにして腹をひとなですればコロリ。 これは

理屈でなく、<そういうもの>なのです」。 <分かる>必要全く無し、

<そうする>と<そうなる>だけ、というオハナシでした、要約すると。

 

そうだったのか! なら、初めから言えば良いのに。 確かにその一日、

いくつかの方法を体験したが、<かかる人>は素人の受講者がかけても

かかった。 つまり、人間は<そういう動物>。 これがその二でした。

 

質問を慎んだので2日目は平穏。 無事受講を終えて得た結論:人間に

<英知>がある、とは信じるべきでない。 単純に、動物の一種。

 

ちなみにK所長、後に<術>を悪用したHな事件で信用失墜。 上記は

無意識ながら、彼の印象に影響されて得た<結論>、かも知れません。

 

Rational Process の活用においても同様、<人柄>は大切な要素。

 

*   *

 

その後も催眠術(正しくは、催眠誘導)に関する本を少々読み、相手に

<条件>を無意識的に受け容れさせるところがコツ、と理解しました。

 

実生活で言えば、第91号<無意識的学習>の意識的実践。 何のこと

は無い、リーダーとしての私が、自分の行動を通じて部下たちに影響を

及ぼせば宜しい。 彼らがその気になるまで、自分が演じて見せること。

要するに<なり切る>のみ、と観念しました。  たとえば  

 

ヤソ教の布教初期、「神父の人柄に打たれた。 あれほどの人が信じて

いるのだから、悪いものではあるまい」、で信者になった人が多かった

という話があります。 <分かる>でなく、<そうする>だけの世界。

 

ビンラディンと信奉者の間には当然<分かる>も加わって、つながりは

もっと強固でしょう。 あんな具合に部下が仕事に身を挺してくれたら、、

と思ったことはありませんか?

 

 あれは盲従、人間的でない、、ですか?  じゃ、あなたは人間的?

 なら、「余計なこと考えず、言われたようにし給え」なんてことは

 決して言わない、、 でしょうね?

 

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●アタマを使って働く時代、

 

だから、「よく考えて、、」と命じることは多いでしょう。 が、もし

あなたが考えないような<考え>が出て来たら、どうでしょう? 即ち

正しくは、「私が考えるように、よく考えろ」なのではありませんか?

 

そこに落とし穴が二つある。 一つは、あなたが<考える人>に見えて

いないかも知れないこと。 二つ目は、あなたが<どう考えているか>

が見えていないこと。 それらが彼らの<無意識的学習>に影響すると、

 

彼らが<考え>を出しても、多分、あなたのとは一致しない。 だから

褒めてやれない、まして取り上げない。 あなたは自分の考えとの違い

を指摘するつもりでも、部下には批判や叱責になる、、 不幸な関係。

 

 

例によって我田引水。 あなたが日常 Rational Process のシートを

用いていれば、上記二つの<見えていない>は解消されます。 彼らは

無意識的に<あなた>を学習し、<あなたが考えるように、よく考え>

た案を出すようになる、、 つまり、

 

催眠術にかかったも同然、でしょ?  実際、サーモスタット屋の私は

Rational Process ではなかったが<GT流>を確立、儲かる会社に

仕上げました。 そこでは、エヘン、私は<カリスマ>でした。

 

驚いたことに製品も工程も基本的にはそのまま、今も健全に稼働中です。

暫く前、某経済雑誌の特集「このご時世に4期連続増収増益の○百社」

に名を連ねていましたよ。 どうやら我が弟子たち、私の<術>から

 

未だ<覚めて>いないらしい。 中に<施術者>に昇格?したのもいて、

<無意識的学習>者が自然増殖したのかも知れません。 私が辞める時、

「では、目を覚ましましょう。 一、二、三!」で<術>を解いておく

べきでしたかな。 

 

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即ち<術者>とは<する人>。 そして<あなた流>は、グローバル・

スタンダード準拠で、でしょうね。  存分に<術>をかけて下さい。

 

 それっ、 Rational Process は<職場カリスマ>のツール!

 

                          ■竹島元一■

    ■今週の<私の写真集から>は、我が理想のカップル、、

        ★ 我々のモナリザ ★

 

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